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「iPad ならでは」の場面と iPad Pro の登場

MacHard

おとといは例によって夜中の 2 時からしばらく起きてた。今回は Mac 以外の大きな製品ほとんどが更新された印象だ。この記事では、iPad Pro が登場したことを受けて iPad について雑談する。

iPad って何に使うの?

iPad を持っていない人と話しているときに iPad の話題になると「iPad なんて買っても何に使えばいいのかわからない」とよく言われる。確かに Apple 製品だけ見ても大型化した iPhone と気軽に持ち運べるようになった MacBook シリーズの間の隙間は狭いかもしれないし、自分の場合も 3 年前に購入した iPad 3(→ 2012.3.16)を使っているかというとそんなに使用頻度は高くない。

それでもまったく使わないわけではないし、ほかのどのデバイスでもなく iPad を使いたい場面がいくつか存在するのだ:

(以下、「そんなのほかのタブレットでもできるじゃん」と思うかもしれないけど、初代 iPad が登場するまでは存在しなかった体験が多いので「iPad は」と書く。)

1. 何かを表示したまま別の作業をする

cookpad による料理のレシピだったり、楽譜だったり、ビデオだったり。片手で気軽に持ち運べるし、バックライトを点灯させた状態のままでも減りを感じさせないバッテリー容量がありがたい。特にこの用途では 2010 年の初代 iPad が未だに活躍する。ただし雑誌や楽譜を表示するにはちょっと狭いので Pro のスクリーンサイズによる恩恵は絶対にある。

“料理のレシピ”と書いたけど、台所では水や油がかかる心配や、そもそも狭いからものを置きたくないという事情があるのでアームを設置してみた。カメラ用の製品なので iPad で使うのは自己責任だけど、一眼レフを支えられるという話を聞いて三脚用の穴の空いたタブレッドホルダーと組み合わせてみたのだ。これは想像以上に良かった。レシピが必要ないときは音楽や YouTube の鑑賞もできて素晴らしい。

探せば iPad 専用のアームも売ってるかもしれないけど、ほかの三脚で iPad を固定したいとかカメラを取り付けたいといった状況にも対応できるように自分はこの組み合わせにしたのだ。

2. 人に何かを見せる

これも iPad ならでは。iPhone の画面を見せようとすると相手に持ってもらう必要があるし、MacBook を相手に向けるとキーボードの圧迫感が大きい。指で触って「ここなんだけど」と伝えるには最適なデバイスだ。表示に重点を置いたインターフェイスだから拡大やページ移動も簡単にできるし、軽く触るだけでは編集モードにならないから相手に操作してもらう抵抗もない。

3. 写真を撮る

タブレットで写真を撮る光景が間抜けに見えるという声をときどき目にする。確かにメインで使うカメラにはなりえないけど、個人的には iPad はカメラとしても好きだ。

何と言っても完成品そのものを見ながら写真を撮る感覚はほかにはない。ほとんどのデジタルカメラの裏側にある小さくてドットの荒いスクリーンとは違い、10 インチサイズの Retina ディスプレイというのは撮った写真を鑑賞する環境とほとんど変わらない。それがファインダーになるのだからどれほど贅沢なことか!

↑ 小物を撮るときなんて実物よりファインダーの方が大きくなる。iPad 3 で撮影

そして画面に表示されるサイズと実際の景色が見えるサイズが近いので、見ている景色をそのまま手元に切り取る感じがするから面白いのだ。某青猫の道具みたいな感覚。観光地で iPad をカメラとして使う人が意外に多いらしいけど、その気持ちがわかる。同じタイミングで発表された iPhone 6s で自撮りを重視して FaceTime カメラの画質が上がったけど、iPad だって上げてくれると楽しいのに。

4. 絵を描く

これは Procreate が使いやすいから成立する。自分はそんなに絵を書いた経験がないし iPad ではスタイラスも用意せずに指だけで描いているけど、これまで触った画材の中で最も理想に近い。

描くのに使う人差し指とその隣の親指だけですべての操作が完結するのが素晴らしい。長押しで使えるスポイトとか、ピンチジェスチャによって気軽かつ自然に表示範囲を変更できるのは従来の画材にない感覚。自分はアナログでもデジタルでも色を用意して塗るのが特に苦手だったのだけど、Procreate の使いやすい UI を触ったら初めてこの作業が楽しいと思えたのだ。

感動して、絵の基礎を学ぼうと 3DS LL と“新 絵心教室”をセットで購入したほどである。

↑ 3DS で練習した直後に同じものを iPad でも描いた。文字の書き込みを見ればわかるように、気に入ったから年賀状にしたのだ。食べ物を描いてはじめて「おいしそう」と言ってもらえたので嬉しかった。

とはいえ思い通りの形で輪郭を描くのは指だと苦労するし、「もう少しスクリーンが大きければ...」という不満もないわけではない。それが iPad Pro を使えば同時に解決するではないか...!

5. ゲームをする

iPad じゃないとできないわけではないし、手元にはほかにも iPhone、Mac、Wii U、3DS LL、とゲームを遊べるデバイスがたくさんある。...しかしどれもそれぞれ違う良さがあるのだ。iPad だっていいゲーム機。

特に気に入っているのが Asphalt とか Real Racing などのレースゲーム。傾けてハンドル操作をする手元にこれだけの大画面があるなんて、iPad が登場するまでは体験したことがなかった。ほかのゲーム機とはまた違った没入感がある。

人々が iPhone で遊んでるほとんどのゲームは iPad で遊ぶ方がずっと迫力があるし、特にビジュアルの美しい Tengami のようなゲームは Retina ディスプレイの iPad で遊んで初めて活きるというか、iPhone サイズで遊ぶのはもったいないと感じてしまう。

そういえば、破損を防ぐために購入した iBallz minis(→ 2012.3.23)がグリップとしてもいい感じ。むしろこれがないと長時間持つのは辛いと思うレベル。

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いずれにしても 13 インチっていいサイズだと思う。mini じゃない iPad って室内で使われることが多いから、持ち運びやすさと使いやすさのバランスがちょうどいいところに来たのではないだろうか。

Apple Pencil はジョブズの思想を無視?

今回の発表を受けて「ジョブズは iPhone を発表したときにスタイラスを否定していた。今の Apple はジョブズの思想と真逆のことをやってる!」という意見をよく目にする。こんなことを言ってる人には以前の記事『ジョブズが否定?』(→ 2014.10.9)も読んでほしいけど、ジョブズの言葉の表面的な部分を彼の思想として受け取るのは基本的に間違ってる。

あれは「(今では忘れ去られた当時のほとんどのタブレット PC や PDA のように)いちいちペンを持って細かい部分をちまちま操作しないといけないデバイスなんてゴミだ」という意味であって、今回は指で快適に操作できる完成した UI があり、その上に細かい操作に使えるスタイラスを補助として用意したという、まったく異なる話。

iPad の手が届かなかった部分を補完する存在として Apple Pencil の登場がうれしい。Procreate で使うと最高だろうな。3D Touch の技術も早く iPad に来てほしい。楽器やゲームの App が化けると思う。ここ 2 年ほどは「もう薄くするしかないのかな」と少しつまらなく思っていたけど、この先の進化がまた楽しみになってきた。

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